研究

国立国会図書館デジタルアーカイブポータル(PORTA)

国立国会図書館デジタルアーカイブポータル(PORTA)/ 今日はじめて知った。なかなか使えそう。

奥泉光『石の来歴』

奥泉光の『石の来歴』(文春文庫、一九九七年)より。語り手の男が太平洋戦争中、レイテ島で上等兵から聞かされた話。 「君は普段路傍の石に気をとめることなどないだろう。庭石や石材ならばまた話は別だろうが、およそ石や岩などは詰らない、ただ意味もなく…

ノヴァーリスの鉱山幻想

鉱夫をめぐって。「鉱山の仕事はまちがいなく神の祝福にあずかっています。鉱山の仕事ほど、幸せと気高さをもたらし、神の叡智と摂理への信仰をめざめさせ、けがれのない子供のような心を保ってくれるものはありませんからね。鉱夫は貧しく生まれ、貧しく死…

マヤ・デレンの論文

昨日の石井達朗さんの話によるとマヤ・デレンには "Religious Possession in Dancing" という論文がある模様。調べてみると、初出は1942年の Educational Dance 誌に掲載され、リプリントは Vèvè A. Clark, Millicent Hodson and Catrina Neiman (eds.), The…

Roy Porter, The Making of Geology

地質学史の研究書として評判が高いが、久しく入手難だった Roy Porter, The Making of Geology, Cambridge, Cambridge University Press, 1977 がこの9月に復刊されたので早速購入。地質学黎明期について英国を中心として知る上で、概説書としては必要かつ…

バーバラ・スタフォード『実体への旅』

実体への旅―1760年-1840年における美術、科学、自然と絵入り旅行記作者: バーバラ M.スタフォード,高山宏出版社/メーカー: 産業図書発売日: 2008/08/02メディア: 大型本 クリック: 14回この商品を含むブログ (10件) を見る 8月に翻訳が出ていたことに今気づ…

マルコ・ポーロ『東方見聞録』

必要あって、マルコ・ポーロ『東方見聞録』を読んでいる。たまたま東洋文庫版を読んでいるが、平凡社ライブラリー版のほうが、よりコンプリートな訳なのかもしれない。東方見聞録 (1) (東洋文庫 (158))作者: マルコ・ポーロ,愛宕松男出版社/メーカー: 平凡社…

ヴァージニア・ウルフ『病むことについて』

ウルフのエッセイ集。病むことについて (大人の本棚)作者: ヴァージニアウルフ,Virginia Woolf,川本静子出版社/メーカー: みすず書房発売日: 2002/12メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (4件) を見る 表題作(初出:『ニュー・クラテリオン…

シモーヌ・ヴェイユ読書会

13時から、三田の慶大にて。

ヴェイユ『重力と恩寵』

必要あってシモーヌ・ヴェイユ(Simone Weil, 1909-43)の著作を読んでいる。 今日目を通したのは『重力と恩寵』(La pesanteur et la grâce, Paris, Plon, 1947)。邦訳は数種類あるが、さしあたり田辺保訳、ちくま学芸文庫版(1995年)で読む。 ヴェイユの…

キルヒャー『支那図説』(1677)

必要あって、第11章、中国の鉱物に関する記述を読む。月の満ち欠けに応じて変化する石(セレニット sélénite。もちろんこの名前は月神セレーネー Σελήνη から来ている)の話など面白い。 実際にコピーを入手できたのはラテン語初版(1677年)ではなく、1670…

なぜ日本人は死刑が好きなのか

こんなものを見つけた。長いので、あとで見よう。 ビデオニュース・ドットコム インターネット放送局 マル激トーク・オン・ディマンド 第374回(2008年05月31日) 5金スペシャル 「なぜ日本人は死刑が好きなのか」 http://www.videonews.com/on-demand/3713…

ゲーテの自然科学論

自然と象徴―自然科学論集 冨山房百科文庫 (33)作者: ゲーテ,高橋義人,前田富士男出版社/メーカー: 冨山房発売日: 1982/03/22メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブログ (3件) を見る ゲーテの自然科学論を概観するのに便利な論集。ゲーテの「原型」…

日本近代文学会

本郷の東大にて。 2008年度6月例会 日時:2008年6月28日(土) 13:30より 場所:東京大学 本郷キャンパス・法文2号館二階一番大教室研究発表 遠藤郁子 佐藤春夫『李太白』 ―現実超克への志向性とその表現をめぐって― 早川芳枝 中上健次における折口…

バルトリンの氷州石研究――17世紀の王権と科学

鉱物文化論についての調査が続いてる。地学史研究者の山田俊弘先生から論文をご恵与いただいたので紹介させていただく。山田先生、どうもありがとうございました。 山田俊弘「君主と鉱物――エラスムス・バルトリン『氷州石の実験』 (1669) の含意するもの」、…

蟹沢聡史『文学を旅する地質学』

地学の文化史に関する、比較的最近出た本を読む。文学を旅する地質学作者: 蟹澤聰史出版社/メーカー: 古今書院発売日: 2007/08メディア: 単行本 クリック: 4回この商品を含むブログ (4件) を見る 著者は地質学者。地学的なイマージュ、大地の描写に富んだ文…

小河滋次郎『監獄学』

内務省史についての資料渉猟が続く。今日読んだ文献は、小河滋次郎『監獄学』(和仏法律学校、1903年=明治36年)。著者の小河滋次郎(1863-1925)は日本の監獄学の先駆けである。小河は当初、内務省・司法省の官吏として監獄行政の中心にあって刑務所の近代…

北岡伸一『後藤新平』中公新書

必要あって日本の治安行政史、内務省の歴史について少し調べている。今日読んだのは、北岡伸一『後藤新平――外交とヴィジョン』(中公新書、1988年)。後藤新平(1857-1929)は、ご存知の方も多いだろうが、医師として出発し、のち官吏となり、内務省衛星局長…

ショースキー『世紀末ウィーン』

数日後にホーフマンスタールにかんする発表を聴く予定なので、予習。ホーフマンスタールの翻訳を何か読もうと思ったが、新刊ではまったく手に入らない。古本でもさほど入手性がよくないので断念。とりあえず、もはや古典であろうショースキーの名著『世紀末…

今日届いた本

フランス図書から。 M.-F.Christout, Histoire du ballet, 2e Ed., Collection>, Paris, P.U.F., 1975. →『バレエの歴史』。邦訳もあるが、思うところあって原書を購入。品切のため古本を手配してもらった。

舞踊の本2冊

いま読んでいる舞踊史・舞踊論関係の本。Dance As a Theatre Art: Source Readings in Dance History from 1581 to the Present作者: Selma Jeanne Cohen,Katy Matheson出版社/メーカー: Princeton Book Co Pub発売日: 1991/12/01メディア: ペーパーバックこ…

今日買った本

101 Stories of the Great Ballets: The scene-by-scene stories of the most popular ballets, old and new (Dolphin Book)作者: George Balanchine,Francis Mason出版社/メーカー: Anchor発売日: 1975/05/20メディア: ペーパーバックこの商品を含むブログ …

地質学史懇話会、宮沢賢治と地質学

午前中、お茶大の舞踊学会に出ようかと思ったが、そうすると一日に3件の学会ないし研究会をはしごすることになり疲れそうなのでやめて、午後から地質学史懇話会の例会に出席。出版社K社のIさんにもお越しいただいた。 2007年6月16日(土) 午後1時30分-…

今日とどいた本

Noverre, Lettres sur la danse, Paris, Editions de Sandre, 2006. Foucault, Les mots et les choses, Paris, Gallimard, >, 1990. 1はバレエ史上きわめて有名なノヴェールの『舞踊書簡』。初版は1760年。邦訳も出ているが、信頼性に疑問あり。このリプリ…

近刊情報 John M. Lynch(ed.), Encyclopedia of Evolutionary Thought

Encyclopedia of Evolutionary Thought作者: John M. Lynch出版社/メーカー: Continuum Intl Pub Group (Sd)発売日: 2008/11メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (1件) を見る 2008年11月刊行予定で、1000ページほどになるらしい。John M. Lynch は…

今日とどいた本

Didi-Huberman, G., Le Danseur des solitures, Minuit, 2006. Ranciere, J., Le Destin des images, La Fabrique éditions, 2003.

重田園江氏の本2冊

重田氏の著訳書、必要あって再読。フーコーの穴―統計学と統治の現代 (明治大学社会科学研究所叢書)作者: 重田園江出版社/メーカー: 木鐸社発売日: 2003/10/01メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 56回この商品を含むブログ (20件) を見る偶然を飼いならす―…

今日とどいた本

Clerambault, Gaetan Gatian de, OEuvres psychiatriques, Paris, Frenesie, 1998. (18665円) Albernhe, Thierry, L'Enveloppement humide therapeutique, Paris, Les Empecheurs de penser en rond/Laboratoires Delagranges, 1992. (3581円) 1はラカ…

澁谷知美さんの講演「日本の童貞」

22日の日記で予告した澁谷知美さんの講演を聴きに行く。会場は田町駅近くの港区立男女平等参画センター「リーブラ」にて18時半から。 テーマは「日本の童貞」。基本的には自著(『日本の童貞』、文春新書、2003年)の自解である。 童貞とは生理的には性交が…

桜井真樹子さんの「講式」ワークショップ

16日の日記に書いた桜井真樹子さんのワークショップ(WS)に参加。会場は渋谷のアップリンク。詳細は知らないまま出かけたのだが、これは全2回のWSの2回目だった模様。1回目を聞き逃したことを後悔。 桜井さんは、声明(しょうみょう)や白拍子(しらびょう…