詩論

日本近代文学会

本郷の東大にて。 2008年度6月例会 日時:2008年6月28日(土) 13:30より 場所:東京大学 本郷キャンパス・法文2号館二階一番大教室研究発表 遠藤郁子 佐藤春夫『李太白』 ―現実超克への志向性とその表現をめぐって― 早川芳枝 中上健次における折口…

バシュラール『水と夢』(続き)

さらに、引用を続ける。「詩の機能をもつ全ての偉大なコンプレックスと同じく、オフィーリアのコンプレックスは宇宙的な段階にまで上昇することができる。そのとき、これは月と波の一致を象徴化するのだ。巨大な漂う影像(ルフレ)は、色あせて死ぬ世界のイ…

バシュラール『水と夢』

この読書録の第一回は、わたしの読書歴の原点といえる本にあてたい。バシュラール(Gaston Bachelard, 1884-1962)はフランスの哲学者。科学史科学哲学の研究者にして詩論家という異色の思想家である。『水と夢』は彼の詩論の系列を代表する著作といってよい…