プロチノスと天皇制
たまには哲学の古典を。
- 作者: プロチノス,田中美知太郎
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1961/12/01
- メディア: 文庫
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絶対無限定の「一者」(一なるもの;欧文では the One, l'Unなどと訳す)をめぐって、言語の限界に肉薄するような議論がつづく。一者は善や認識を可能にするものだが、それ自身は善でもなく知性を持たないという。つまり認識論的な基盤にして倫理の基盤でもあるが、基盤自体はいかなる性質ももたない。
ようするに、政治的な「権威」は何の権能も持たないが、「権力」の発動を可能にする(たとえば天皇制における権威=天皇と内閣=権力の関係)、という話と同じだ(え!?)。
そうするとやはり、日本の中心の東京の、さらにまた中心である皇居が何もない森であると指摘した、この本を引き合いに出したくなるのが人情というものだ:
- 作者: ロランバルト,Roland Barthes,宗左近
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1996/11/01
- メディア: 文庫
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