マラルメの舞踊論/ダンス・スタディーズ研究会
早稲田にてダンス・スタディーズ研究会、第4回例会に出席。村上由美さんによるマラルメの舞踊論のご発表。
日時: 4月28日(土)15:00〜18:00
(会場は20:00まで使用できますので、できればネットワーク・システム構築プロジェクト、舞踊塾等の運営面について、引き続き話し合いたいと思います)会場: 早稲田大学西早稲田キャンパス 人間科学部分室(高田牧舎ビル3階)
発表者: 村上由美さん
発表題目: 「マラルメの舞踊論(仮)」
発表概要: 以下、村上さんからのご案内をコピーします。第四回発表者の村上由美です。十九世紀フランスの詩人ステファヌ・マラルメと舞踊の関係をテーマに勉強しております。マラルメの舞踊評論は実際のバレエ公演に即したものでありながら、彼特有のポエジーに満ちています。つまりマラルメの舞踊観はその詩学と通底しているのですが、同時に舞踊の本質に鋭く迫るものだと思われます。当時の一般的な舞踊評論との比較も試みながら、マラルメの舞踊論の核を探ってみたいと思います。
このたび突如バトンが渡され、戸惑いと不安と隠れたい気持ちでいっぱいです。未熟者ですので、どうかご教示のほどよろしくお願いいたします。
なお、マラルメの舞踊評論は「芝居鉛筆書き」というタイトルで邦訳がございます。以下の文献をご参考ください。・『舞踊評論――ゴーチエ/マラルメ/ヴァレリー』井村美名子、
渡辺守章、松浦寿輝訳、新書館、1994年
・『マラルメ全集ディヴァガシオン他』筑摩書房、1989年その他、もっとマラルメを知りたい方のために。
・『マラルメの想像的宇宙』J.P.リシャール著、田中成和訳、水声社、
2004年
・『マラルメ伝』J.L.ステンメッツ著、柏倉康夫他訳、筑摩書房、2004年
マラルメをこれほど明晰に語る論考は稀有である。大変に勉強になるご発表で、あの有名なテーゼ「踊り子は踊る女ではない」についても、私のなかでかなり明らかになった思いがする。なお、マラルメの主要な舞踊論は以下の論集に収められている。
- 作者: テオフィル・ゴーチエ,ステファヌ・マラルメ,ポール・ヴァレリー,Theophile Gautier,Paul Valery,Stephane Mallarme,渡辺守章,井村実名,松浦寿輝
- 出版社/メーカー: 新書館
- 発売日: 1994/06/02
- メディア: 単行本
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研究会終了後、早稲田駅近くの酒場で懇親会。ここでも数々の有益なお話をうかがうことができた。
※画像は十九世紀を代表する女性舞踊手マリー・タリオーニ嬢(Marie Taglioni, 1804-84) 。