新臓器移植法を問うシンポジウム@田町

臓器移植法を問うシンポジウム
− 小児の救命と脳死と移植 −

日時  :2010年1月31日(日)午後1時30分〜4時30分
会場  :港勤労福祉会館第一会議室
交通  :JR山手線・京浜東北線 田町駅西口(徒歩5分)
      地下鉄浅草線三田線 三田駅(徒歩1分)
資料代 :1000円
主催  :臓器移植法を問い直す市民ネットワーク

 法の範囲内で“脳死を人の死”とする改定臓器移植法が成立しました。
 専門家の意見が分かれる子どもの脳死判定、貧弱な小児救急医療体制など、多くの問題をはらんでいるにもかかわらず、新たな臓器移植法は動き出します。この問題に対し、医療・報道・家族の視点から意見を投じ、子どもを取り巻く脳死・臓器移植の現状とその問題について話し合います。皆さまのご参加を、心よりお待ちしています。


パネルディスカッション   

パネラー  植田 育也(静岡県立こども病院小児集中治療センター長)
       小児の救命救急・集中治療の現状と課題

       近藤  孝(南労会・紀和病院長)
       脳死判定の非科学性

       岩澤 倫彦(「 ニュースジャパン/時代のカルテ」専任ディレクター)
       救急と移植の医療現場を取材して

       永瀬 哲也(脳死に近い状態と診断された子どもの父親)
       人工呼吸器をつけた娘と暮らして思うこと

  司会  小松 美彦(東京海洋大学教授)


臓器移植法を問い直す市民ネットワークのサイトより
・詳細はチラシ(PDFファイル)を参照

 永瀬氏が話された長期脳死の娘さんのこと、一人の患者の具体的な姿をうかがい知れ、また彼のクールなロジックと強い意思の共存には感銘を受けた。小児救急医療の植田医師には、ヒポクラテス的意味における医道理念の忠実な遵守を見た。移植を推進する医師の対極にあるといってよいだろう。フロアからも何人かの発言があり、金森修東京大学教授は、身体自体がいわば人の実存的な生の姿そのものであり脳死・心臓死を問わず遺体を資源化することには違和感をおぼえるという趣旨のコメントをされた。私も同感する。小松美彦氏の進行は、議論の流れや時間配分が厳格で、好感がもてるものであった。