早稲田大学古典籍総合データベースと『理学初歩』

 言わずと知れたGoogle booksや国立国会図書館近代デジタルライブラリー、あるいはフランス国立図書館ガリカなど、著作権の消滅した歴史的文献の画像データ(ときにテキストデータ)を全文公開しているアーカイヴが近年信じがたいような充実ぶりを見せている。何年も前に解像度が低く読みにくいマイクロフィルムの紙焼きを高い費用をかけて入手したような文献も、いまではコンピューターの画面上で、かなり高画質の画像で無料利用できるのだから本当にありがたい。目下執筆中の論文でも、これらのアーカイヴにはどれだけ助けられたかわからない。
 今日も、或る資料を探していたら、また面白いアーカイヴと画像データを発見。
 ひろく知られているのかもしれないが、早稲田大学の古典籍総合データベースというものを今日はじめて知った。
 そしてそこに、明治元年(1868年)に出た福沢諭吉による科学入門書『窮理図解』のタネ本の一冊とされる英文の和装本『理学初歩』の画像データが全頁公開されているのもみつけた。
 http://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/bunko08/bunko08_c1157/index.html
 http://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/bunko08/bunko08_c1157/
 http://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/bunko08/bunko08_c1158/index.html
 http://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/bunko08/bunko08_c1158/

 『窮理図解』は、岩波版・慶応出版会版の福沢選集・著作集で読めるが、国会図書館近代デジタルライブラリーでも読める。

福沢諭吉選集〈第2巻〉世界国尽 他

福沢諭吉選集〈第2巻〉世界国尽 他

福沢諭吉著作集〈第2巻〉世界国尽・窮理図解

福沢諭吉著作集〈第2巻〉世界国尽・窮理図解

 こんな本も出ている。