ダンス・コロキウム#7 上村なおか振付『秘熱』

 昨日みたダンス公演。

●日時:2007年6月22日(金)19:30開演  6月23日(土)19:30開演
●会場:Asashi Art Square
●構成・演出・振付/上村 なおか
●出演/磯島 未来  北岡 恵里香 原田 香織 福島 彩子 丸山 暁子  渡辺 久美子
●スタッフ/舞台監督:十亀 脩之介  照明:宇野 敦子  音響:サエグサユキオ      衣装:萩野 緑  宣伝美術:伊東 祐輔  制作:柴田 芙沙子
●主催:ダンスコロキウム実行委員会
●協賛:アサヒビール株式会社
●協力:ダンスプロデュース研究会
スペシャルサンクス:高木 正勝 粕谷 清佳 金指 みの利 木塚 麻由 小嶌 美友貴 菅 彩夏 多田 名津子 豊田 穂舞 福井 茉莉子 町田 妙子 矢萩 もえみ 山辺 千秋
●《上村なおか》プロフィール金沢市生まれ。お茶の水女子大学舞踊教育学科在学中より木佐貫邦子に師事、木佐貫主宰neoの創立メンバーとして、数多くの作品に出演。また笠井叡のダンス講座に参加、以後笠井作品にも多数出演している。01年より自作のソロダンスシリーズを開始、これまでに5作を発表。他ジャンルのアーティストとの共作も積極的に行い、その真摯な創作姿勢は高く評価され、04年度の第36回舞踊批評家協会 新人を受賞。近年では、照明の岩村原太とのライブシリーズ「ひがな一日」で、新たなダンスの在り方についても積極的に実験を試みている他、笠井瑞丈との継続的なデュオ活動でも評価されている。また身体表現教室や各地での様々な世代へのワークショップを通じ身体の発見と冒険を実践している。振付家としても活動の幅を広げており、ダンスコロキウム#6「Dream and Battle」では笠井叡演出のもと、笠井瑞丈とともに振付を担当した。05年度より桜美林大学総合文化学郡非常勤講師。http://www.naoka.jp/
●「秘熱」によせて
ここのところ通りかかりの道や公園で植物を観察する事が多くなっている。この季節、緑は勢いづいているし、花の種類も次々と豊かに、今度は自分の番だとでもいうように咲き誇る。この前まで咲いていた別の花は、ひっそりと散り次の段階にしずしずと進んでいる。時が動いているのを感じずにはいられない。そしてその動きが、存在として現われる。同時に私は冬の風景を想う。植物は沈黙し、ぎゅっと身を固くしている。あくまでも密やかにじっとしているように振る舞っている。その存在を忘れるほどに。しかし、実は着々と準備が行われていて、だからこその現在の花なのだ。そんなことについて、つらつら考えているときにダンス作品を作ることになった。ダンサーは若く、多彩。当たり前だが、当たり前以上に一人一人の質がバラバラ。そして皆、身体の奥底になんだかの熱を持っている。もちろん熱の色や質も違う。熱の季節もそれぞれだ。この熱をどうにかして、身体をもって表出させたい。そんな企みを持って挑む、稽古。本番ではどのように咲くのか散るのか、土に還るのか、再び生まれるのか。どうあっても今でしかない現場を、目撃し、体感しようと思う。  上村なおか
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●磯島未来
青森県八戸市出身、幼少より中村美枝子に師事。02年より“黒沢美香&ダンサーズ”へ参加。 04年より、ダンサーズメンバーである加藤若菜・須加めぐみによる過呼吸乙女ユニット“ピンク”を結成。今行かないと、をモットーに各地で踊りまわる。昨年、初のソロ作品発表。今後の予定:7/20〜29黒沢美香&ダンサーズ「なんという寛容な肉」@こまばアゴラ劇場8/24、25 ピンク「踊りに行くぜ。アジアツアー」@マニラ 9/22〜24 「謝肉祭」@studioGOO
●北岡恵里香
和歌山県出身。高校在学中にモダンダンスに出会う。旗野恵美に師事。日本大学芸術学部演劇学科洋舞コース卒業。卒業後、インドネシア・バリ島のコレオグラファーやミュージシャンと出会う機会に恵まれ、バリ島にて作品を上演。07年、Mat Pilatesの資格取得。都内スタジオにて指導にあたる。
原田香織
モダンダンスを10年学び、大学でコンテンポラリーダンスを始める。セッションハウスやカフェでソロ活動をする。STスポット主催、「ラボ20#18」でソロ作品「KIKI」を発表。高野美和子の作品「匿名トリップ」「play」「pure play」に出演する。上村なおか作品「うずとバクチク」に出演する。神村恵カンパニー作品「山脈」に出演する。
●福島彩子
小学生からクラシックバレエを始め、高校でチアダンスと出会う。卒業後は玉川大学でダンスを学び、同時にダンスカンパニーDance for the Planetでダンサー・インストラクターとして活動。去年は在学中にフジTV連続ドラマ「ダンドリ」にレギュラー出演。大学卒業後はsynapseとしてシアター21フェスに出演し、来年1月にNibroll新作公演に出演予定。
●丸山暁子  
静岡県出身。5歳でモダンダンスに出会う。モダンダンスを松田和代、コンテンポラリーダンスを能美健志・軽部裕美、バレエを柳瀬真澄に師事。06年よりダンサーとしての活動に加えダンスユニットaccoLatteをスタートさせ、07年菅谷早映子主宰freebalanceと自主公演「BLENDMAN」を開催。今後の予定:7月フィンランドにて自作ソロ作品を踊ります。http://www.accolatte.com/
渡辺久美子
幼少に始めたモダンバレエをきっかけに、舞台芸術に興味を持つ。大学でコンテンポラリーダンスに出会い、心と身体が向き合う瞬間を求め踊り続ける。上村なおか作品「うずとバクチク」に出演する。今後の予定:7/24、25 新宿ZEROホール「K4」武元賀寿子作品出演。8/28、29 新宿シアターブラッツ「KAPPA-tE vol.6」 
http://www.dance-colloquium.com/dc7_hinetsu/info/

 23日19:30の回を見る。
 6人のダンサーがそれぞれ脱中心的・同時多発的・非斉一的に動き、多様な身体を現前させる演出。舞台で踊るダンサーの数も1人から6人の間で常時変化する。手放しですばらしいとは思わないが、佳作。

○ダンス・コロキウム
http://www.dance-colloquium.com/
○秘熱
http://www.dance-colloquium.com/dc7_hinetsu/