生物学史分科会、闘牛の歴史

 駒場科学史学会生物学史分科会の月例会に出席。

日時:3月17日(土) 午後3:00〜5:00
場所:東京大学駒場キャンパス14号館3階308号室(※京王井の頭線駒場東大前」駅下車、渋谷寄り改札を出て正面手前に構内案内板があります。)地図
発表者:佐伯朝彩子氏(東京大学非常勤講師)
題目:近代闘牛の確立と「残虐性」の問題――スペインにおける闘牛をめぐる論争から
内容紹介: スペインの闘牛にたいする批判・論争は、19世紀後半に、動物の苦痛を争点として展開しはじめました。では、その時点から現在までに、闘牛ははたして、どのように動物に対する行為の「残虐性」という問題を咀嚼し、「人道的」になっていったのでしょうか。今回の発表では、闘牛の様式の変化という観点から、近代闘牛が確立されるに至るまでの歴史についてお話いただきます。

 闘牛そのものの歴史というより、それをめぐる言説の歴史を、たとえば文学テクストのなかの闘牛というようなテーマ批評ではなく(それも面白いとは思うが)、闘牛批判の議論史として呈示するすばらしい発表であった。歴史研究の方法としても勉強になる点が多い。
 終了後、例のごとく駒場キャンパス内、ルヴェ・ソン・ヴェールにて会食。