中谷宇吉郎『雪』

 中谷宇吉郎(1900-1962)の代表作。雪の結晶をめぐる古典的啓蒙書。もともと1938年に岩波新書・赤版として刊行され、ロングセラーとなった。1994年に岩波文庫・緑帯に収録。雪の結晶の研究史から、結晶学の初歩、そして雪の結晶形成についての中谷自信の研究の概要まで、簡にして要を得た記述で、文章も読みやすい。現在でもなお、雪氷学の入門書としての役割を果たしうるであろう。

雪 (岩波文庫)

雪 (岩波文庫)