キルヒャーの猫ピアノ

 昨日も触れたキルヒャーについて調べていたら面白いものを見つけた。「猫ピアノ」という楽器。

 鳴き声の音程が異なる猫を何匹も集めて音階順にならべ、ひとつの鍵盤をおすと一匹の猫の尻尾が釘で叩かれる仕掛けになっている(!)。猫の鳴き声で音楽が演奏できるということらしい。キルヒャーの『普遍音楽論』(Athanasius Kircher, Musurgia universalis, sive ars magna consoni et dissoni, Rome, 1650)に出てくる。原文はラテン語だが、Andrea Hirsch によるドイツ語訳が1662年に刊行されている。
 普遍音楽論については、以下のページがカラー図版も多く掲載されており、参考になる:
 Athanasius Kircher, Musurgia universalis
 日本語の論文では、鈴木潔「アタナシウス・キルヒァーの情動説」(『言語文化』誌、9-4、pp.697-720、同志社大学言語文化学会、2007年)を以下のPDFファイルで読むことができる:
 鈴木潔「アタナシウス・キルヒァーの情動説」(2007)
 他のキルヒャーの著作に収録されている図版については、工作舎のページが的確な解説を付してまとめている。
 キルヒャー・驚異の図像(工作舎)