ソシュールを読む
或る(不本意な)必要からソシュール言語学について少々調べる。まずはソシュールの講義録。専門外の人間にとっては、とても通読する気がおきるような本ではないので、むろん拾い読みである。
- 作者: フェルディナン・ド・ソシュール,小林英夫
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1972/12/22
- メディア: 単行本
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この小林訳が70年以上にわたって読まれてきたわけだが、最近エディット・パルクという版元から新訳が刊行中である(私は今回はじめて知った)。現物はまだ手に入れていないが、紹介しておこう。次の二巻が既刊である。
- 作者: フェルディナン・ドソシュール,Ferdinand de Saussure,相原奈津江,秋津伶
- 出版社/メーカー: エディットパルク
- 発売日: 2003/02
- メディア: 単行本
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- 作者: フェルディナン・ド・ソシュール,小松英輔,相原奈津江,秋津伶
- 出版社/メーカー: エディット・パルク
- 発売日: 2006/11
- メディア: 単行本
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講義録では(すくなくとも私には)とても理解できないので、解説書の御世話になる。英語圏での定番とされてきたジョナサン・カラーの『ソシュール』もようやく最近邦訳されたが、いぜんとして丸山圭三郎の著作が理解しやすさという点ではすぐれている。次の本がよい。20年来のロングセラーである。
- 作者: 丸山圭三郎
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1981/07/15
- メディア: 単行本
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丸山には次の本もある。
- 作者: 丸山圭三郎
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1983/06/20
- メディア: 単行本
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→1983年、2500円。市民講座で行った講義がもとになっている。です・ます調で書かれているが、どうも切れがよくない。上記『ソシュールの思想』のほうが(一見専門書的な装丁でとっつきにくいが)はるかにわかりよいと思う。
ところでソシュールは晩年、アナグラムの研究に手を染めている。これは彼の言語学上の業績にたいしてどのような意味を持つとか、現在も評価が定まっていない。これも比較的最近邦訳が出たスタロバンスキー(どうやらスタロビンスキーと発音するのが正しいようだが)のアナグラム論が気になる(べつに高価な本ではないのだが、なんとなくまだ手に入れていない)。
ソシュールのアナグラム―語の下に潜む語 (叢書 記号学的実践)
- 作者: ジャンスタロバンスキー,Jean Starobinski,金澤忠信
- 出版社/メーカー: 水声社
- 発売日: 2006/03
- メディア: 単行本
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